高い声の出し方<8>ハイパーファルセット

●ハイパーファルセット

 ハイパーファルセットは裏声の一種です。
 声練屋の造語です。
 一般的なボイトレ教室では、この種の声に、特別な名称をつけることはないでしょう。
 単なる「裏声」として、ひとくくりにされていると思います。
 たしかに聞いただけなら似ている部分もあるでしょう。
 しかし発声法の観点から見ると、「自然な裏声」とハイパーファルセットは明確に異なります。

 声練屋にとってのハイパーファルセットは、シンギュラリティボイスの裏声版です。
 シンギュラリティボイスはおぼえてますよね?
 喉を締めて出す、繊細な声のことです。
 これは地声でした。
 ハイパーファルセットは、これの裏声版といった位置づけになります。

 つまり、自然な地声の状態から、喉仏を挙上し喉を締めて出す声がシンギュラリティボイス。
 自然な裏声から、喉仏を挙上し喉を締めて出す声がハイパーファルセット、という関係性になります。

 ハイパーファルセットの出し方は、自然な裏声を出しながら、喉仏を上げ、喉を締めます。
 こうすることで呼気に圧力が加わり、自然な裏声つまりファルセットよりも、切れ味のするどい、高圧な声になります。

 ハイパーファルセットは、いいとこ取りの声です。
 ファルセットの持つ、軽さ、浮遊感もありながら、シンギュラリティボイスの長所である、はかなさ、繊細さも併せ持っています。
 エリトラムボイスのような深みというか重々しさはありません。
 それでいて圧をかけているので、切れ味があります。

 ハイパーファルセットの弱点は、低音域だと所在なさげな声になる点でしょうか。
 男性のハイパーファルセットの場合、ふぬけみたくなります。
 これを避けるには、音域のせまい、高音域だけを行ったり来たりするような楽曲だけを歌うことで対処できます。
 最近のJ-POPに多い、2オクターブ幅もあるような楽曲を原曲キーで歌うことは、ちょっと無理だろうと思います。
 原曲キーにこだわらなければ、おそらく、一般的な楽曲なら歌いきれるとは思いますけどね。

 声練屋、ハイパーファルセット動画
https://youtu.be/SpEXrLIfeqQ

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